【Power Automate】アダプティブカードで応答を待機する方法を解説【2024年最新】

アダプティブカードで応答を待機
こまったさん

アダプティブカードの応答を使ったPower Automateフローが作りたいな

イチモク

それならピッタリのPower Automateアクションがあります。

この記事を読んでわかること
  • Teamsのアダプティブカードの作り方・使い方
  • アダプティブカードの応答結果の使い方
  • アダプティブカードの応答結果を使う時にハマりそうなポイント
この記事で使うPower Automateアクション
Teamsアダプティブカードを投稿して応答を待機する
Teamsチャットまたはチャネルでメッセージを投稿する

Power Automateをまだ良く知らないという方はコチラから

目次

アダプティブカードは応答結果を次のアクションにつなげることができる

前回はTeamsコネクタの「チャットやチャネルにカードを投稿する」アクションを使って、特定の相手にアダプティブカードでメンションを送る方法を解説しました。

ただ、このアクションでは相手にメンションするだけで、そのメンションに対する応答を受け取ることができません。

イチモク

アダプティブカードについてまだ良くわからないという方は以下の記事が参考になりますよ。

Power Automateではこの「応答を受け取る」ための専用のアクションが用意されています。

アダプティブカードの応答を受け取るアクション
  • 「アダプティブカードを投稿して応答を待機する」アクション
    • アクションボタンの応答を受け取ることができる(往復)
  • 「チャットやチャネルにカードを投稿する」アクション
    • アクションボタンの応答を受け取ることができない。(片道)
イチモク

つまりアダプティブカードを投稿するアクションには、「一方通行なもの」と「往復できるもの」の2種類があるということです

今回想定する利用シーン

ここからは、利用シーンを想定してアダプティブカードの応答を使うPower Automateフローを解説します。

チームメンバーに本日の出勤予定を確認する

今回想定するのは、チームリーダーがチームメンバーに対して本日の出勤予定(出社or在宅)を確認するシーンです。

イチモク

つまり、部下全員の状況を効率的に把握したいという状況です。

作成するPower Automateの全体フロー

今回は、アダプティブカードの応答結果をチャットで通知させることをゴールとして以下のフローとしました。

アダプティブカードの作り方

まずは、今回もアダプティブカードデザイナーを使ってPower Automateで使うアダプティブカードを作成します。

今回作成するアダプティブカードのサンプル

「出社」or「在宅」を選んで回答ボタン押してもらうよう以下のデザインとします。

アダプティブカードデザイナーでカードを作成する

STEP
アダプティブカードデザイナーへアクセスする
STEP
左上のNewCardをクリック&からのカードを新規作成する

▼「New Card」をクリック

▼ポップアップ画面から「Blank Card」をクリック

STEP
左上のSelect host app:を「Microsoft Teams」へ変更する

▼いくつかある中からMicrosoft Teamsをクリック

※実はこれは変更しなくても大きな問題にはなりません。プレビューに影響が出るだけで、出力されるJSONはどれを選択していても同じです。

STEP
右上のTarget version:を「1.4」へ変更する

▼初期値である「1.5」のまま作成してしまうとTeamsでエラーが表示がされてしまいカードが正しく投稿されないため「1.4」へ変更します。

STEP
タイトル用のテキストブロックを追加する

▼左の「CARD ELEMENTS」からテキストブロック「TextBlock」をドラッグ&ドロップでカードへ追加

▼右の「ELEMENT PROPERTIES」を次の通り入力

Textおはようございます!今日の出社予定を回答ください!
SizeLarge
WeightBolder
STEP
「出社」「在宅」のボタンを作るためにActionSetを2つ追加する

▼左の「CARD ELEMENTS」から「ActionSet」を2つドラッグ&ドロップでテキストブロック下に追加

▼それぞれ「Add an action」から「Action.Submit」をクリック

STEP
ActionSetのプロパティを設定する

▼右のELEMENT PROPERTIESを以下の通り設定します。(画像は上段の例)

上段のActionSetのTitle出社
下段のActionSetのTitle在宅
STEP
カードはこれで完成。「Copy car payload」ボタンを押してJSONをコピーします。

▼最後にメニューバーの「Copy cad payload」ボタンをクリックして、JSON全文をコピーします。

※今回は省略しましたが、コピーの前に「Preview mode」ボタンで出来上がりイメージを確認するとより確実です。

今回作ったアダプティブカードのJSON

{
    "type": "AdaptiveCard",
    "$schema": "http://adaptivecards.io/schemas/adaptive-card.json",
    "version": "1.4",
    "body": [
        {
            "type": "TextBlock",
            "text": "おはようございます!今日の出社予定を回答ください!",
            "wrap": true,
            "size": "Large",
            "weight": "Bolder"
        },
        {
            "type": "ActionSet",
            "actions": [
                {
                    "type": "Action.Submit",
                    "title": "出社"
                }
            ]
        },
        {
            "type": "ActionSet",
            "actions": [
                {
                    "type": "Action.Submit",
                    "title": "在宅"
                }
            ]
        }
    ]
}

Power Automateフローの作成

ここからは今作ったアダプティブカードのJSONを使って、Power Automateフローを作る方法を解説します。途中までは前回作成したアダプティブカードを投稿するフローと同じです。

イチモク

Power Automateをまだよく知らないという方は先に以下の記事をご覧ください。

STEP
Power Automateホーム画面を開く
STEP
新規フローを作成します

▼今回は、毎朝8:30に自動実行されるようにトリガー設定しました。

STEP
Teamsコネクタの「アダプティブカードを投稿して応答を待機する」アクションを人数分、並列分岐の追加をします

▼”teams”で検索しアクションを追加

▼人数分(今回は3人想定)を「並列分岐の追加」で追加

STEP
アクションの各パラメータを入力します

▼ここで先程作成したJSONを使います。更新メッセージには回答後に表示されるメッセージを入れます。

投稿者フローボット
投稿先Chat with Flow bot
メッセージアダプティブカードデザイナーで作ったJSON
更新メッセージ回答ありがとうございます!今日も一日よろしくお願いします!
RecipientチームメンバーのUPN(メールアドレス)
STEP
Teamsコネクタの「チャットまたはチャネルでメッセージを投稿する」アクションを追加し、各パラメータを入力します

▼STEP3,4で追加したそれぞれのアクションに対し、このアクションでアダプティブカードの応答結果を自分に通知させるよう設定します。

投稿者フローボット
投稿先Chat with Flow bot
Recipient自分のメールアドレス
MessagedisplayNameさんは本日「submitActionId」です。

メッセージ内容は動機な値displayNamesubmitActionIdを使って『〇〇さんは本日「出社/在宅」です。』となるようにしました。ここは好みの内容で変更しましょう。

STEP
これで完成!テストして確認します。

▼チームメンバーに届いたアダプティブカード

▼回答ボタンを押した後に表示されるアダプティブカード

▼回答結果がチャットに届いた画面

イチモク

今回はとても簡単なフローでしたが、色々と工夫することでコミュニケーションコストの削減ができそうですね。

アダプティブカードに関するよくある質問

アダプティブカードはチャネルにも投稿できますか?

アダプティブカードは今回ケースの様にチャットに送るだけでなく、チャネルにも投稿が可能です。

ただし、複数人メンバーがいるチャネルでは、アダプティブカードに誰か一人が応答してしまうと、他のメンバーは応答後に表示されるカードしか見ることができなくなります。

その点を把握したうえで使用することをオススメします。

「アダプティブカードを投稿して応答を待機する」アクションの動的な値が取得できないのですが?

アダプティブカードのJSONの中に動的な値を使っていませんか?

動的な値を挿入している場合、後に続くアクションで「アダプティブカードを投稿して応答を待機する」アクションが動的な値として表示されません。

その場合は以下の対応が必要です。

  1. 関数を使って動的な値を取得する

例えば今回のケースのようにsubmitActionIdを取得したい場合には、次の通り記述します。

outputs(‘アダプティブ_カードを投稿して応答を待機する’)?[body/submitActionId’]

  1. JSON中から動的な値を削除して、先に後続のアクションで動的な値を取得してから、再度JSON内に動的な値を挿入し直す

こちらは少し手間ですが、関数に不慣れな方にとっては良い方法です。

イチモク

①②どちらも同じ結果になるので、好きな方を選びましょう。

まとめ:アダプティブカードで応答を待機するアクションは簡単便利!

イチモク

今回はPower AutomateのTeamsコネクタ「アダプティブカードを投稿して応答を待機する」アクションの使い方を解説しました。

アダプティブカードの応答結果を動的な値として使うには、専用のアクションを使う必要があります。

アダプティブカードの応答を受け取るアクション
  • 「アダプティブカードを投稿して応答を待機する」アクション
    • アクションボタンの応答を受け取ることができる(往復)
  • 「チャットやチャネルにカードを投稿する」アクション
    • アクションボタンの応答を受け取ることができない。(片道)

覚えてしまえば何も難しいことはありません。

アダプティブカードの応答を有効的に活用して、日々の業務効率を上げて定時帰りしましょう!

てじまる

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イチモク

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アダプティブカードで応答を待機

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