【Power Automate】Outlook予定をGoogleカレンダーに同期させる方法【2024年4月最新版】

OutlookとGoogleカレンダーの同期
こまったさん

Outlookの予定をGoogleカレンダーにも同期させたい

イチモク

それならPower Automateで実現する方法を解説します

この記事を読んでわかること
  • Outlook予定をGoogleカレンダーに同期させる方法が分かる
この記事で使うPower Automateアクション
コネクタアクション
コントロール条件
コントロール終了
データ操作アレイのフィルター処理
Googleカレンダーカレンダーのイベントの一覧を表示する
Googleカレンダーイベントの削除
Googleカレンダーイベントの更新
Googleカレンダーイベントの作成
Content ConversionHtmlからテキスト(プレビュー)

MicrosoftのOutlookは、その高機能さや他のOfficeアプリケーションとのパワフルな連携によりビジネスシーンでとても多くの企業で利用されています。

ただ、その一方でプライベートでは完全無料なGoogleカレンダーを使っているという方もよく見かけます。

その中で時々耳にするのが、Outlookの予定を自分のGoogleカレンダーにも同期させて、仕事をしていないときにも予定を確認できるようにしたい、というものです。

今回はそのような方に向けて、Power Automateを使ってOutlook予定をGoogleカレンダーに同期させる方法を解説します。

今回解説するフローはOutlook→Googleカレンダーの一方通行のフローになります。

ただ、仕事とプライベートの境界線をはっきりさせるという意味でも、プライベート予定を仕事用Outlookに持ち込むことは得策ではないと考えていますので、このフローでも十分役に立つはずです。

イチモク

是非ご参考にしてみてください。

Power Automateをまだ良く知らないという方はこちら

目次

今回作成するフローの全体像

今回作成するフローの全体像はこちらです。

流れは大きく6ステップになります。

  1. Outlookイベント追加、更新、削除をトリガーにする
  2. 繰り返し予定を除外する
  3. Googleカレンダーのイベント一覧を取得する
  4. トリガーになったOutlookイベントがGoogleカレンダーに存在するかどうか確認する
  5. 存在している場合、削除もしくは更新をする
  6. 存在していない場合、新規登録する
イチモク

分岐が多く分かりづらいかもしれませんが、次章からの解説通りに進めれば15分ほどで作成できますよ!

Power Automateフローの作成

STEP
Power Automateにアクセスする
STEP
自動化したクラウドフローを作成

▼トップ画面から「自動化したクラウドフロー」を選択

▼任意のフロー名を付けて、Outlookトリガー「イベントが追加、更新、削除された時」を選択し作成をクリック

STEP
トリガーに「イベントが追加、更新、削除された時(V3)」を選択

▼同期させたいOutlookカレンダー、同期させたい期間を設定します

カレンダーID予定表
追跡する受信日60
追跡された過去の日-15
STEP
「条件」アクションを追加

▼「コントロール」→「条件」を追加

▼Outlookで設定可能な「繰り返しの予定」はPower Automateで正しく処理がされないため、ここで除外するように設定をします。

左辺Outlook 繰り返し
中央次の値に等しくない
右辺none (手入力)
青背景文字は動的な値です

公式にも書かれていますが、「繰り返しの予定」はトリガーが動作しなかったり複数回動作するなど不安定なためここでは除外します。

STEP
「はいの場合」に「終了」アクションを追加

▼「はいの場合」=「繰り返しの予定」ということなので、「終了」アクションを”成功”として追加します。

てじまる

「いいえの場合」にはアクションを追加せず次に進みましょう

STEP
Googleカレンダーコネクタ「カレンダーのイベントの一覧を表示する」を追加

▼Googleカレンダーコネクタの「カレンダーのイベントの一覧を表示する」アクションを追加します。

▼以下の通りプロパティを入力します。

カレンダーID予定表
最小時間addDay(utcNow(), -15)
最大時間addDay(utcNow(), 60)

addDay(utcNow(), X) は、「現在時刻[utcNow()] に X日 を加算(減算)する関数」です。

ここでは、最小時間がOutlookトリガーで設定した「追跡された過去の日」と、最大時間が「追跡する受信日」と合わせています。

イチモク

ここで範囲を広げることで、だいぶ先もしくは前の予定までカバーできますが、あまり広げすぎると処理が遅くなってしまうので注意しましょう。

STEP
「アレイのフィルター処理」アクションを追加

ここで、トリガーになったOutlookイベントが既にGoogleカレンダーに存在しているかを確認する準備をします。

▼「データ操作」→「アレイのフィルター処理」を追加する

▼プロパティを次の通り入力します

差出人Googleカレンダー イベントリストアイテム
左辺Googleカレンダー イベントリスト イベント説明
中央次の値を含む
右辺Outlook ID
青背景文字は動的な値です
STEP
「条件」アクションを追加

ここで、先程の「アレイのフィルター処理」アクションの結果をもとに、Googleカレンダーに既にイベントがあるかどうか判定します。

▼「コントロール」→「条件」アクションを追加します

▼次の通りプロパティを入力します

左辺empty('アレイのフィルター処理')
中央次の値に等しい
右辺false (手入力)
STEP
「はいの場合」分岐ルートに「条件アクション」を追加

「はいの場合」=「更新もしくは削除」となるので、さらにここで「更新」or「削除」の分岐を作ります。

▼「削除」→「はいの場合」、「更新」→「いいえの場合」とするため次の通り設定します。

左辺Outlook アクションの種類
中央次の値に等しい
右辺deleted(手入力)
青背景文字は動的な値です
STEP
「はいの場合」にGoogleカレンダー「イベントの削除」アクションを追加

「はいの場合」はOutlook側のイベントが削除された時なので、Googleカレンダー側のイベントも削除するよう設定します。

カレンダーID予定表
イベントIDfirst(body(’アレイのフィルター処理’))?[’id’]
STEP
「いいえの場合」に「HTML からテキスト」アクションを追加

「いいえの場合」はOutlook側のイベントが更新された時なので、Googleカレンダー側も更新します。

Outlook予定がHTML形式で登録されていると文字化けする不具合が発生するため、その回避するためプレーンテキストに変換します。

▼”html”で検索し「Content Conversion」→「Htmlからテキスト(プレビュー)」を選択します

▼コンテンツにOutlookトリガーの動的な値「本文」を追加します

コンテンツOutlook 本文
青背景文字は動的な値です
STEP
続いてGoogleカレンダー「イベントの更新」アクションを追加

先程のプレーンテキストを使って、次の通り更新アクションを設定します。

▼「Googleカレンダー」→「イベントの更新」を選択し、次の通り各プロパティを入力します

カレンダーID予定表
イベントIDfirst(body(’アレイのフィルター処理’))?[’id’]
タイトルOutlook 件名
開始時刻Outlook 開始時刻 z
終了時刻Outlook 終了時刻 z
説明HTMLからテキスト プレーンテキストコンテンツ

ID: Outlook ID
場所Outlook 場所
終日Outlook 終日イベントですか?
青背景文字は動的な値です

必ず説明欄にはOutlookトリガー「ID」を含めましょう。このIDを頼りにフローが正常に動作します。

「開始時刻」「終了時刻」の動的な値の後ろには手入力で「z」を入れることを忘れないようにしましょう。

動的な値「開始時刻」「終了時刻」が表示されない場合

「開始時刻」「終了時刻」が動的な値に出てこない場合は、検索窓で検索すると出てくるはずです。

イチモク

Power Automateのバグのようなもので、2024年4月時点もまだ発生します。

STEP
2つ目の「条件」アクション「いいえの場合」に「HTMLからテキスト」アクションを追加

最後は、トリガーとなったOutlookイベントがGoogleカレンダーになかった場合、つまり新規イベントだった時のアクションです。

▼更新アクションと同じように、まずはHTML文字化け回避のアクションを追加します。

コンテンツOutlook 本文
青背景文字は動的な値です
STEP
つづいてGoogleカレンダー「イベントの作成」アクションを追加

▼「Googleカレンダー」→「イベントの作成」を選択し、次の通り各プロパティを入力します

カレンダーID予定表
開始時刻Outlook 開始時刻 z
終了時刻Outlook 終了時刻 z
タイトルOutlook 件名
説明HTMLからテキスト プレーンテキストコンテンツ

ID: Outlook ID
場所Outlook 場所
終日Outlook 終日イベントですか?
青背景文字は動的な値です

必ず説明欄にはOutlookトリガー「ID」を含めましょう。このIDを頼りにフローが正常に動作します。

STEP
これでフローの完成です!

▼テストとして新規イベント追加しましたが、正しく同期されています。これで完成です。

イチモク

ここまでお疲れ様でした!

まとめ:Outlook予定をGoogleカレンダーに同期させて業務効率化しよう

今回はPower Automateを使ってOutlook予定をGoogleカレンダーへ同期させるフローを解説しました。

会社でOutlook、プライベートではGoogleカレンダーを使っているという方も多いと思います。

複数のカレンダーを使うと、予定のダブルブッキングなど思わぬトラブルに繋がる可能性があります。

でも、会社ではGoogleカレンダーを使うことができないということも聞きます。

そのような時は、このフローを使ってみてください。

初心者の方にとっては少し難しく思えるかもしれませんが、この記事の手順に沿って一つずつ設定すれば、誰でも設定できます。

ぜひ、Power Automateをうまく活用して業務効率化をしていきましょう。

てじまる

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イチモク

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OutlookとGoogleカレンダーの同期

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